四章・決闘と血統

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悪い夢は覚めなかった… 「…朝…だよな…」 窓から光が少しだけさしこむ… 日の出からまだ時間がたってない様だ。 机の上の懐中時計を取って見るとまだ五時だ。 俺はローブを着込むと床に投げ出されていた一冊の本を手に取り、昨日の夜の事を思い出しながら、ベットに腰をかけた。 ━━━━━ ──── ── 「……こんなの…夢だ…」 と言うつつも俺はその本を閉じることが出来なかった… リアルな夢だと…思っていた…だけど心の底では、この世界は夢じゃないかもしれないと思っていたのだろう… 俺は戸惑いつつも次のページを捲った。 底には日本語ではなく大きな魔法陣みたいな絵が書かれていた。 「……?」 俺はそっと魔法陣に触れた瞬間、魔法陣は輝きだし、瞬間俺の意識は真っ白になった。 「…さい…おきなさい祐司君。」 「…ん」 聞こえてきたのは森本レオみたいな優しいオッサンの声… 俺は瞼をあけた瞬間、自分の眼を疑った。 「なっ……森!?」 屋久島の天然記念物の屋久杉みたい太い樹木がいくつもあり、 完全に森と言うしかない… 「……もの○け姫みてぇ…」 あまりに壮大なスケールの森に、俺は唖然として某アニメスタジオのアニメ映画を思い出す。 「…何処だよここ…」 確かに夜だったのに真昼の様だ 「ここは本の中ですよ。」 「は?」
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