メール

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そして、夜。 僕は彼女から貰った、携帯の番号とアドレスを書いた紙を見ながら、電話帳に登録した。 僕は自分のベッドに腰掛け、メールを打った。 題名 五十嵐鉄平です 本文 今日、あなたに会うことができてよかった。 この人口の多い東京で、出会うことができたのは奇跡だと思った。 こんな僕だけど、これからよろしく。 送信。 それから、10分後。 メールの着信音が鳴った。 僕はすぐにメールを読んだ。 題名 如月小夜です 本文 私もあなたに会えてうれしかったです。 あなたみたいな人だったら、私の苦しみや辛さなんか全部拭い去ってくれるんじゃないかと思った。 こちらこそ、仲よくしてください。 PS あなたのこと、てっちゃんって呼んでいい? 私のことは小夜って呼んでいいよ。 僕は返事を打った。 題名 ありがとう 本文 じゃあ、小夜(なんだか呼び捨てにするのは恥ずかしいな) 僕のことは好きに呼んでくれていいよ。 小夜の言う、苦しみや辛さって何? 僕に助けられることなら、いくらでも手を貸すよ。 小夜のためなら、なんだってするよ。
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