初デート

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約束の日曜日がやってきた。 僕は真新しい服に身を包み、髪を整えて渋谷へ向かった。 待ち合わせ場所に着いたのが11時。 まだ時間があったので109の中を歩いてみることにした。 かわいい服がいっぱい並んでいた。 小夜はどんな服が好きなんだろう。 そんなことを考えながら歩くのは楽しかった。 11時20分になったので、外に出て待っていた。 11時半になった。 僕は寒くなって手に息を吹きかけ擦って温めていた。 すると、ダウンジャケットのポケットの中に入っている携帯が鳴った。 小夜からの電話だった。 「てっちゃん、今どこ?」 「109の自動ドアの近くにいるよ」 「うん、わかった。もうすぐ着くからね」 「気をつけて来てね」 「はーい」 それから三分後。 小夜がやってきた。 「お待たせ。 遅くなってごめんね」 「ううん、いいよ。 さぁ、どうする? 早速オムライス食べにいく?」 「うんっ」 そう言った小夜は僕の腕に小夜の腕を絡ませてきた。 そして、僕は小夜にナビゲートされながらついていった。 「こっちこっち。私お腹空いてるんだから。早く早く!」 僕は引っ張られるまま、小夜と一緒に歩いた。
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