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ミカの葬儀から1ヶ月。
僕は週末になると、ミカのお墓参りに行っていた。
お墓を前にして、生前の思い出を話しては泣いて、楽しかった思い出を話しているときは、僕も笑顔になった。
そんなある日、僕の親友が入院することになった。
あのミカが息を引き取った○○大学病院へ……。
お見舞いに行かなくてはと思ったのだが、正直行きたくなかった。
あのクリスマスの夜の惨劇を思い出してしまうのかと思うと、どうしても足を運ぶことが躊躇われた。
そこへ一本の電話があった。
友達の謙からだった。
「おい、鉄か?元気にしてるか?
ミカが亡くなって悲しいのは分かるけど、あんまりクヨクヨするなよ!
ミカにはそんなお前の顔見せたくないからな、俺は……。
鉄、祐貴(親友)がお前に会いたがってたぞ!
来週の土曜日に俺とお見舞いに行こうぜ」
僕は、祐貴の顔も見たかったし、1人で行く勇気もなかったので一緒に行くことにした。
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