盗賊退治

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俺は困惑した。 魔法の手練れである街長でさえ、太刀打ち出来ないのだ。 しかも、刀を装備でそれを防げないなんて。 俺の中で、答えは一つしか出なかった。 …ソイツの攻撃を喰らう前に一撃で倒すしかない。 雫はゆっくりと、口を開く。 「その人が攻撃する前に倒すしかないわね」 同じ事を考えていた。 だが、俺達に出来るだろうか… それに、ソイツが魔法を使えないと決まった訳でもない。 軽く見ていた霞も後悔している。 だが、俺はもっと別の事を考えていた。 いくら盗賊とはいえ、向こうはこちらを殺すつもりでくるはず。 …もしもの時、俺達の中で怪我人がでる可能性も高い。 …何より… …万が一の時に… …俺達に「人」を殺せるのだろうか…
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