4365人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は困惑した。
魔法の手練れである街長でさえ、太刀打ち出来ないのだ。
しかも、刀を装備でそれを防げないなんて。
俺の中で、答えは一つしか出なかった。
…ソイツの攻撃を喰らう前に一撃で倒すしかない。
雫はゆっくりと、口を開く。
「その人が攻撃する前に倒すしかないわね」
同じ事を考えていた。
だが、俺達に出来るだろうか…
それに、ソイツが魔法を使えないと決まった訳でもない。
軽く見ていた霞も後悔している。
だが、俺はもっと別の事を考えていた。
いくら盗賊とはいえ、向こうはこちらを殺すつもりでくるはず。
…もしもの時、俺達の中で怪我人がでる可能性も高い。
…何より…
…万が一の時に…
…俺達に「人」を殺せるのだろうか…
最初のコメントを投稿しよう!