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その夜、宿に戻り、布団に潜りながら、俺は対策を考えていた。
霰は心配そうに見つめている。
安心させるかのように、頭を撫でながら、大丈夫だよ。と囁くと、霰は安心して、眠りに落ちた。
根拠はない…
大丈夫と言う保証もない。
だが、霰達には傷を負わす訳には行かない。
霰の寝息を聞きながら、出来る限りの対策を練る。
そして…
朝が来た…
俺達は、街長の家に向かい、盗賊達のアジトを聞いた。
霞と雫は、アレコレ話している。
聞こえるのは、俺をどうカバーするとか。
どうやら昨日の夜、俺の覚悟を見抜いた雫が、霞に話したみたいだ。
俺は二人に告げる。
「絶対に、俺以外の防御だけは、完璧にしとけよ?」
雫と霞は、有無を言わせない俺の顔を見て、頷く事しか出来なかった。
盗賊のアジトに向かい、出発してから、しばらく無言が続いた。
霰は霞に任せてある。
俺だけは戦いに集中出来るように…
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