2177年12月24日

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「その気持ちはわたしにもわかる。だが、これは上からの命令なのだ。わたし1人がどうこう出来る問題ではないのだよ。」 「それはわかっていますが………」 「とにかく、部下をなだめておいてくれ。おそらくカナン軍は今年中に動き出す。」 「………わかりました。」 一尉が敬礼をしてテントを出ていこうとした。 その時 「司令!」 1人の下士官が息を切らして駆け込んできた。 「どうした!?」 「カナン軍が動き始めました!」 「!………わかった。鹿児島に展開している部隊に救援を。そして一尉、全部隊に戦闘準備を。」 「「はっ!」」 司令には勝算があった。いくら沖縄の基地が広大といえど、部隊の大きさは限られている。それにここに展開している部隊はついこの前までアメリカ軍―――今はカナン軍であるが―――と合同演習を繰り返している。そう簡単にやられるはずがないと踏んでいた。そうして耐えていれば、鹿児島の部隊が救援に来てくれる。そうすれば逆転出来る…………はずだった。しかし、そのもくろみは大きく崩れさることになる。
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