Enigma

7/8
前へ
/60ページ
次へ
食堂で朝食、って言ったか…? 葵は数歩歩いて食堂の左側の扉を開いた。音を立てずに入ると、忙しい雑音が消え静寂が辺りを包んむ。 人の気配がしてふと顔を上げると、長机の一番奥に見知った顔があった。 「あ、」 「おはよう、葵君。」 彼、十六夜家当主である十六夜優羽はいつもは高く結う青い髪を、低めで軽く結っていた。 微笑で葵を見つめ、斜め前の席を指差す。そこにはパンや美味しそうな目玉焼きなどが並んでいた。 どうやらそこで食べるらしい。葵は何も言わずに移動した。
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加