0人が本棚に入れています
本棚に追加
彰は今日を待ちわびていた。今日は……クリスマス!しかも休日なだけあって、彰は友達と遊びたおす………はずだった。
こんなことが起こるまでは。
今日の朝、ニュースを見た彰は驚愕した。
『なんだこれ?』
テレビの画面には、全世界で次々に爆発が起こる映像が映し出されていた。
『ぐぁーーー!』
『いやーーーー!』
『きゃーーー!』
無惨な悲鳴と共に、体がバラバラに飛び散る映像や、血が吹き上がる映像が流れた。
しかも、爆発原因は………プレゼントのような箱。そう、サンタによる事件ではないかと放送されていた。
『そんな、サンタがこんなことを?』
被害は次々と広がっていた。
そして遂に、世界崩壊の危機にまで陥っていた。
その時、窓の方から物音がした。
『何だ?』
彰が近づくと、そこにはプレゼント用に包装されている箱があった。その意味をすぐさま理解した彰は
『やべぇ!』
慌てて箱を思い切り投げ捨てた。
空高く上がった箱は
『バーンッ!』
と大きな音を出して爆発した。
(危なかった!)
そう思ったその時、上空に黒い何かが見えた。
『なんだ、あれ?』
よく見ると、それは服が黒いサンタだった。サンタは
『良い具合だ。』
と呟いた。と、そこへ
『おい、あんた!サンタのくせになにやってんだ!』
彰が叫んだ。サンタは
『なんだ?何か文句があるのか?』
とコチラに気づいたようだった。
『あんた、サンタだろ?皆に幸せを与えるんだろう?』
彰が聞くと、サンタは
『またあいつの話か。どいつもこいつも……おい、お前にとっておきのことを教えてやるよ!お前らの言うサンタはな、死んだよ!!』
その言葉に彰の体は凍りついたように固まった。
最初のコメントを投稿しよう!