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入学式から何日か経ち、私達も少しずつだが学校に慣れて来ていた。
芦矢「はい。席についてー」
芦矢先生と川崎先生は、チャイムと同時に入って来た。
先生が入ってきた瞬間、やはりクラスの女子達が黄色い声を出す。
女子達が一斉に挨拶をした。
女子「先生~。おはよぉございまぁす!」
すごく高い声で言う。
ブリッ子だ…。早くHRしたいなぁ。
そう思いながら私は教室を見渡した。
席についているのは、男子全員と葵と私だけだった。
芦矢「HRの時間がなくなるから席につけ」
芦矢先生が少し怒った口調で言った。だが、女子には逆効果だったらしい。
女子「先生が怒った顔もかっこいい~」
この会話を聞いている私や葵、クラスの男子達が苛立ち始めていた。
その時、葵が叫んだ。
葵「いつまでもキャー!キャー!言ってんな!」
皆が葵の声にびっくりし、教室の中は静まり返っていた。そんな中、私が口を開いた。
彩「先生たちと喋るのは良いけど、それって今やらないといけない事かな?今やらないといけない事って、HRをする事じゃない?」
葵「自分達が良ければそれで良いの?周りの人に迷惑をかけるのはいけないでしょ!」
彩「男子達はHRするのを待ってるんだよ?自分達が良ければ良いなんて考えない方が良いんじゃない?」
私と葵の言葉を聞いた女子達が黙り込んだ。
葵「わかったなら席についてHRしよ?」
葵が優しい口調で言った。
女子「ごめんなさい」
女子達が素直に謝り、席についた。
これで一件落着だ。
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