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イシュリナ様の訪問からまたいつも通りの日常が過ぎた。
ライ王子が遊びに来られたり、セルジュ王子とお散歩したり、リリアとお買い物に街まで出かけたり…
いつもと変わらない、大切な時間。
でも王子の結婚の話は進まない。
むしろ未だに白紙の状態だという。
イシュリナ様も困った顔をなされていた。
そしてまたある日、私の部屋に突然訪問されたイシュリナ様からとんでもないお願いをされた。
「ねぇ彩華、あの子に言ってくれないかしら。結婚の話を進めていくようにと。」
はい?
「いつもその話をしようとするとはぐらかされてしまって…最近ではまたその話かと思うのか、ろくに会話もしてくれないのよ」
ため息。
やはりその姿は絵に…って、そんな事思ってる場合じゃなかった!
私からそれを言えと…?
私が言ったところで事態は丸くおさまるの?
絶対いい結果は望めないと思う…。
イシュリナ様のお願いでも流石に…
「駄目…?」
何故か泣きそうな顔をされる。
私は血の気が引き、気が遠くなった。
「そんな顔しないで下さい!私やりますから!」
慌てて言うと、途端にイシュリナ様の顔が笑顔になり輝いた。
イシュリナ様、それ反則…(涙)
イシュリナ様の独断により、明日決行となった(遠い目)
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