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自分から朋巳を売ってきたとはいえ、始めは消極的であったそのかが、よくもこれだけ卑劣なことをと思うぐらい執拗だった。
そのかの虐めが始まってから、三日で朋巳は学校にケイタイを持ってこなくなり、その四日後にケイタイを解約したようだった。今後、朋巳がケイタイを持つことは決してないだろう、と『私』は思った。
これには、仲間も大喜びだった。そのかの次にも期待がかかった。
そして、今日は一巡目に大成功を収めたそのかの二順目だった。今朝の下準備はそのためのものだ。今回は、よりハードにいくとそのかは張り切っていた。
放課後が楽しみだと『私』たちは笑いあった。
『私』は濁った景色を見まいと目をつむっていた。
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