記憶の断片

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  『そんな事できへん』 「…」 『ほっとけへんねん』 「は?意味わからん」 『…やから…』 「何?」 『おまえの事、気になってしゃーないねん!!』 「…え?…」 『あ…いや…その…好きとかそんなんじゃなくて…その…あれで…あの…。』 「…」 『と…とりあえず、明日10時に迎えに来るから、家におって』 俺はそう言い残すと、ツグミの反応も気にせず、早々と家を出た。 (やばぁ。なんであんな事言うたんや) 俺は自分の言った事に自問自答しながら、フラフラとあてもなく歩いていた。 (あ~~~…明日かぁ~。うわぁ~なんか気まずいなぁ…。てか、アサミの母ちゃんに行くって言うとかなぁ…。ついでにアサミも診てもらって…って!!!) 『あぁぁぁっ!!!!アサミ!!』 俺はツグミの事でいっぱいになり過ぎて、アサミの事をすっかり忘れていた。 俺は慌てて、ナオヤに電話した。 プルル プルル プチッ 「留守番電話サービスセンターに接続します」 『は?何で出んねん!』 その後、何度も電話をしたがナオヤと連絡がつかないので、とりあえず俺はアサミの家に向かった。  
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