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少し落ち着いたアサミが、ゆっくりと話し出した。
「…ナオ君に…、キス…されそうに…なった」
「…え…?」
アサミの言葉に結恵は驚き、アサミを見た。
アサミは話し続けた。
「ナオ君が倒れてきて…それからナオ君おかしくなって…。どんどん近づいてきて…キスを…」
アサミは震える体を、必死に抑え、言葉を口にした。
「でも、私…怖くて…つい…あんなこと…。あんなこと言うつもりじゃ…なかったのに…」
アサミの目から涙が溢れた。
「…そうやったんや…。怖かったね。もう大丈夫やから」
と言い、結恵はアサミを抱きしめた。
アサミは結恵に抱きしめられ、泣いていた。
しばらくして、アサミは泣きつかれたのか眠ってしまった。
結恵はアサミをベッドで寝かせ、毛布をかけた。
(ナオヤ…なんで…)
結恵はアサミの寝顔を見ながら、ナオヤの事を考えた。
その時
ピンポン
と、インターホンが鳴った。
結恵はドアに向かい、小さな穴から外の様子を見た。
するとそこには
「三神君!?」
猛がいた。
結恵は鍵を開け、ドアを開けた。
ガチャ
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