記憶の断片

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  ナオヤと連絡がとれなかった俺は、アサミの家に急いで向かった。 アサミの家に着くと、インターホンを鳴らした。 「今ごろ来たん?何しとったんよ!!」 と、アサミが怒る姿が目に見えていたので、俺はドアが開くまで言い訳を考えていた。 ガチャッ ドアが開く。 その瞬間、俺は顔も見ずに 『ごめん、遅くなった。何でも言うこと聞くから、許して』 と、頭を下げ謝った。 「…」 (無言…やべぇ、マジギレ?) 俺は恐る恐る顔を上げた。 すると 「三神君?」 そこには結恵がいた。 『た、た、た、橘??なんでここに!!!!!』 「シーッ!!静かに!!アサミ寝てるんやから!私はアサミのお見舞い。でも、もう帰るけど」 『あ…そうなんや。え、てか、もう帰んの?』 「え?」 『あ、いや、その。もうちょいおれば?用事あんなら、いいけど』 「え…あ…うん。それじゃあ、もう少しいようかな」 『おぅ…』 「…」 『中…入ろか?』 「あ…うん」 俺と結恵は家に入った。  
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