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『…』
「…」
『…』
「…」
(…まずい。無言って…。なんか話題なぃんかい。話題、話題!!)
俺はせっかく二人になったのにと話題を探しこの沈黙をどうにかしようと思った。
しかし、この沈黙破ったのは俺ではなく結恵だった。
「今日来てくれてありがとぉ。来てくれなぃと思ってた」
『え!?何で??』
「三神君、今日朝から機嫌悪そうやったし、前私が言っちゃった事まだ怒ってるんかと思って…」
(最悪…朝の俺アホ!!)
『いや、全然気にしてないし!朝はナオヤがふざけてきて顔に怪我するしで腹立って、橘には全然怒ってないし!!』
俺は自分が何を言っているのかわからない程、必死に弁解していた。
すると前を歩いていた結恵が急に止まり後ろを振り返り俺をみた。
「そっかぁ。良かった」
と、にこぉっと可愛い笑顔で俺に笑いかける。
そして、結恵は俺に近づいて俺の頬に手をあてて言う。
「ホンマゃ。顔に傷が…痛い??」
俺は顔が燃えるようにあつかった。
『大丈夫ゃ。早ょ行こぉ』
俺はそう言うと少し早足で歩き出した。
「???、う…うんっ!!ちょっ…ちょっと待って」
結恵は急に歩き出した俺に驚きながら、また歩き始めた。
(…やばっ。あの笑顔だけでもやばぃのに、触りはキツィわ。理性とびよった。よく堪えた俺!!グッジョブ俺!!)
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