幼なじみ

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  「タケ?」 『あ?』 「昨日ゴメン。ずっとついててくれてありがとぉ」 『おぉ。てか、お前熱は?』 「さっき計ったら微熱ぐらぃになってた」 『そうか。でも今日は休めな。また終わったら来たるから』 「うん」 『じゃあ、俺一回家帰っから。もう出るわ』 「うん、気をつけて!あ!来る時お土産ョロシク」 『ば~か。ちゃんと寝とけよ』 バタン 俺はアサミの家を出ると急いで自分の家に戻り、シャワーをして着替えた。 (やばっ…!!授業始まるまであと2分。あ~間に合わん!!) 俺は時計を置き、急いで家を出た。そして大学まで全力疾走。 教室に着くと、まだ先生が来ておらず、ざわついていた。 (あれ?今日休講?) 俺はナオヤやヤスを見つけ、近づいた。 『はよっ』 「おはぁ、タケ!今日早ぃゃん、どしたん?」 と、ヤスがからかうように俺に言った。 『え?授業もう始まってんちゃぅん?』 「は?まだやで。10分前や!」 『え?あれ?何で…』 「何ボケとん?てか、昨日アサミちゃんあれから大丈夫やったん?」 『あぁ。熱は下がっとるんやけど、今日は休めって言うてきた』 (おっと、そうそぅ。ナオヤの誤解とかんとな) ナオヤは俺とヤスが喋っているのと逆を向き、他の奴と喋っていた。 『ぉい、ナオヤ…。昨日のは…』 「ヤス!!俺今日1限休むわ。悪りぃ」 「え?あぁ。調子悪りぃの?」 「いや、心配すんな。そんなんちゃうから、あと頼むな。じゃあ」 ナオヤは俺を無視し、出て行った。 「珍しいな、ナオヤがサボるなんて。なんかあったんか?今日、ナオヤ機嫌悪りぃみたいゃし」 『…ゴメン、ヤス。俺もサボるわ』 「え!?おい!!」 俺はナオヤの後を追い、教室を出た。
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