記憶

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  「お姉さぁ~~ん」 と、ナオヤが呼ぶ。 姉さん達は忙しそぉに働いている。 「なんゃ、あんたらかいね。今日は何すんの?」 ナオヤの声を聞き、出てきたおばちゃんはこの食堂のドン的な存在。 俺達の事を息子のように思っているのか、かなりよくしてくれる。 『姉さん、今日スペシャルできる?俺スペシャルがぇえんやけど』 「出来るよ。それはそうと猛!!あんた、なんねぇその顔!!あっ!ナオヤも!喧嘩でもしてきたんかぁ?」 「姉さん、ちゃうねん!俺達愛しあってきたんゃ!笑。なぁ、タケ」 (そんな答え方あるか…アホ) 『…まぁ、いろいろ』 苦笑いする俺。 「はぁ~。若いからって無理したあかんでな」 そういうと、厨房に入り俺達が注文したものを作り始めた。 相変わらず厨房は忙しく、中ではバタバタと走り回っている。 その様子を眺めていると、おばちゃん達の中に一人若い女が一緒に働いているのに気がついた。  
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