記憶

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  「「『うめぇ!!』」」 「やっぱスペシャル最高ぉや!!」 俺達はスペシャルのおいしさを堪能しつつほうばった。 そして、いつしか会話はツグミの話になった。 「なぁ、タケ?あのツグミって子誰かに似てねぇ?」 と、ヤスが言った。 『ん…?あぁ…なんとなく誰かに似てんな』 「え?誰に似とん?俺見てねぇから全然わかんらへん!!見ときゃよかった。芸能人??」 「残念ゃなぁ、ナオヤ。俺はバッチシ見たでぇ!!あれは芸能人と言うよりもっと身近なやつで…」 「何食べてんの?」 突然、俺の背後から女の声がした。 『うわっ!!』 俺は驚き後ろを振り返ると、そこには結恵が立っていた。 「あっゴメン💦おどかすつもりじゃなかったんやけど…。三神君達が見えたから…」 『ぃや…こっちこそゴメン。考え事しとって…』 「あぁぁぁあ!!!!」 突然ヤスが大声を出し、結恵を指さした。 「なんやねん、ヤス!!急に大声出すなゃ!」 「ちゃぅねんって、ナオヤ!結恵や、結恵!!」 「え?私??」 結恵は突然の事に驚いている。 『は?何急に言い出しよんねん。落ち着けや、ヤス。何が橘やねん?』 ヤスはひと呼吸し、言った。 「ふぅ~。やから、あの厨房におった子が結恵に似てるんやって!!」 「え?私に??誰が???」 『ん?似とるか?』 「似とるって!!なんやろ…顔がって言うか雰囲気?」 『あぁ~…なんとなくな。背丈とかも同じぐらぃやしなぁ。やけど、もっと違う…もっと身近にいた奴に似とる気が…』  
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