記憶

8/11
前へ
/121ページ
次へ
俺達は食器を返し、食堂を出た。 厨房の前を通る時、中を見たがツグミの姿は見当たらなかった。 「なぁ、これからどぉする?授業もないし、遊びに行くか?」 「あ!!悪りぃ、俺サークル行かんとあかんねん!」 「ヤスのサークルってさ、活動頻繁やな。部活並じゃね?」 「まぁな。でもやり甲斐あるサークルやし!なんたって皆が俺を必要としとるしな!!」 「それは勘違いやろ?」 「あほ!!ほんまや!お前らにもそのうちわかるわ」 と、ヤスは言い笑った。 そして、俺達に別れをつげサークルに向かって行った。 「ヤス行ってもたで。どぉする?どっか行くか?」 『ん~そゃな。…あっ、アサミの家に行かなあかんねやった。ナオヤ、お前も来いよ』 「…え…」 『「えっ」じゃねぇって、来いって。俺一人じゃ、あいつもつまんねぇと思うし』 「…」 『はい、決定。んじゃ、買い出し行ってアサミん家行くか』 「え…ぉいタケ!!」 俺はナオヤの声を無視し、近くのスーパーに向かって歩き出した。  
/121ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加