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その頃、アサミの家での騒動など全く知りもせず、俺は歩いていた。
ツグミの後を追って。
スタッ スタッ
「…」
『…』
スタッ スタッ
『…』
「…[★]」
ツグミが立ち止まった。
そして、俺の方を向いた。
「あの[★]何なんですか?」
『や…ぁの…ゃから…』
俺はテンパっていた。
「[★][★]ついてこないで下さい!!叫びますよ」
そう言うとツグミはまた前にむきなおり、歩きだした。
『あ…待てって…』
俺はツグミの腕をひっぱった。
「きゃッ」
『危ねっ…』
ドサッ
ふらついたツグミを俺は抱き寄せた。
『ふぅ~危ねぇ』
「…」
『大丈夫か?』
「いゃっ!!」
ツグミは俺を突き放した。
『あ…ゴメ…』
パンッ
『痛っ』
俺は頬にビンタされた。
「最悪…」
ツグミはそういうと、無言で地面に落ちて広がる食材を拾い、袋につめなおした。
『ご…ゴメン…俺は…ただ…』
「…」
ツグミは俺を無視して、物を拾い続けた。
俺は呆然と立ちつくすしかなかった。
ズキッ
『痛っ』
頭が急に痛み出した。
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