記憶の断片

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  …あれは誰ゃ。 愛してる? 俺は… いったいなんなんゃ… 『…』 頭の奥でかすかに残る記憶。 あの女が誰なのか、顔も名前も思い出せない。 しかし、思い出せというように頭が痛む。 俺は痛む頭を抱え、立ち尽くしていた。 ドサッ 「痛っ」 ハッ ふと我にかえると足首を押さえ、ツグミが倒れいた。 『おぃっ!!大丈夫か!?』 俺はツグミの元にかけよった。 そして足首に触れようとした時 「触らんといて!!」 とツグミが怒鳴った。 『…俺が腕ひっぱった時にくじぃたんか…悪かった』 「ホンマ最悪。私にもう関わらないで下さい」 ツグミは電柱を支えに立ち上がり、くじいた左足をひきずりながら歩きだした。 『ちょっ…危ねぇって』 パンッ 俺の手をツグミは払いのけた。 「ほっといて!!」 『…』 ツグミは俺を睨み、また足をひきずりながら歩き出した。  
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