記憶の断片

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俺はツグミをおんぶし、ツグミの家に向かった。 『…』 「…」 無言が続く。 気まずく感じ、俺は口を開いた。 『ツグミちゃんってさ…』 「なんですか」 『重いんやなぁ』 「は?最低!!おろして下さい!!」 『うわっ暴れんなって!嘘やん!!軽い軽い』 「なんなんその言い方!軽いなんて思ってなぃくせに!!おろせ~~」 『ぅわっ💦暴れんなって!そんな暴れんねやったら、姫抱っこすんで』 「…」 『おっ!大人しなった』 「絶対っ嫌!!ただでさぇこんな…ゴニョゴニョ」 『アハハッ、そんな嫌がらんでもえぇやん。おもろいなぁ~ツグミちゃん、アハハ』 「笑うな!!」 『アハハ』 「笑うなぁぁ!!」 『ひ・め・だっ・こ』 「…」 『アハハッ』 「[★][★]」 俺達はこの後も言い合いながら、ツグミの家まで尽きることなく喋った。 その様子を運悪く結恵が見ていたとも知らずに、俺はツグミと一緒にいる時間を素直に楽しんでいた。 「…三神君…」    
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