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「じゃ、行ってきま~す!」
渚が走りながら学校に向かう
りおが玄関でパスケースを拾う
(ん?渚のかな…)
拾いあげたとき、プリクラがヒラッっと一枚落ちてきた
(おぉ!こ、これは?)
りおが一人で玄関ではしゃいでいたら一馬がやってきた
りおを抱き上げ、リビングに運ぶ
(あるけますが?)
「知ってる…で、何があったの?」
りおは少し考え、言った
(ん?なんでもないよ)
慌てて後ろに隠したパスケースからまたプリクラが飛び出した
「あっ…!りお、誰と?」
一馬は慌てながらプリクラを拾う
「あっ…」
(あら…ばれちゃった)
「これは……ん~」
(やっぱさ、彼氏かな?)
二人がプリクラをみながら悩んでいると…
『へぇ、渚もやるな~』
!!!
「旬、いつからここに?」
『さっきかな』
(神名さんと渚には内緒だよ?)
「何が内緒ですか?」
(レオンまで…)
「渚と一緒に写っているのは?」
(まだわからない)
「聞くしかないな」
『ん~てかさ、俺は反対』
そう言って部屋から出ていった
「反対か…」
「ですね」
(ん?)
一馬が言う
「旬が反対する時は100%悪い奴って決まってるんだよな」
(そうなんだ)
「そう言われればそうですね」
「その手の勘はすぐれてるからな」
(なるほど…)
りおはもう一度、プリクラを見る
確かにちょっと中学生にしては派手で大人びた男の子が写っていた
(ふむ…)
「まぁ、俺には負けるな」
「私の相手ではありませんね」
二人は勝ち誇る
そんな二人にりおは言った
(大人が何むきになってんのよ!)
りおも部屋を出ていった
「あっ…姫」
「一馬があんな事言うからですよ
二人はくだらない言い合いをしながら
仕事に向かった
(反対かぁ…)
りおは渚の部屋に行き、机の上にパスケースをそっと置いた
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