第九章

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  ピピピピ………   朝6時の目覚ましでオレは目覚めた。いつもなら佐々木の訓練の疲労でなかなか起きることができないのだが今日は違う。   そう、今日は2つ目の拠点に攻撃を仕掛ける日…オレの戦いの最後の日なのだ。 ゙最後"になるのが最期"になるのかはわからないが。   オレはベットから下りて朝食と洗面を済ませに一階に行った。     リビングに入るといつも通りテーブルに朝食が置かれていた。 テレビからは朝のニュース番組の音が聞こえる。 オレは椅子に座り朝食をとった。   『そういえば裕司…最近よく食べるよね?寝るのも早いみたいだし、なんだか部活でもやってるみたいだわ。』   『え?あ、ああ…勉強って意外に体力使うみたいだね。』   母の言葉を聞いてオレは慌ててごまかしたが、普通に考えて、ただ食欲が増えて睡眠が多くなっただけでは何も思わないだろう。 少し敏感になりすぎているのだろうか?   しかし隠し事も今日で最後だ。明日からは学校と家族に気を使いながら過ごす事もなくなる。   オレは食事と洗面を済ませて家をあとにした。
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