第九章

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 いつものコンビニに着いた時にはすでに幸一の車はそこに停まっていた。もしかして待たせてしまったのだろうか?   オレが小走りで車に近づき軽く頭を下げると、佐々木はウィンドを開け、いつになく真剣な表情でオレに言った。   『ここに来たって事はすでに覚悟はできとるって事やな…家族に別れは告げてきたのか?』   『生憎、ハッピーエンドにしか興味がないもんでね。』   『ふん、ガキがカッコつけやがって…乗れ、いくぞ。』   佐々木とオレは顔を合わせてニヤリと笑った。
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