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色というのはその光の波長の長さによって変化する。通常、人間の目で確認できる光の波長(色)は
3.6×10の-11乗メートル~8.3×10-11乗メートル
の範囲で、波長短くなればなるほど紫色に見え、長くなるほど赤色に見える。この範囲の波長を持つ光の事を可視光線という(可視光線の範囲は一部の生物によって異なる)。
逆に、可視光線の範囲より外の波長の光は色として確認できず、可視光線より短い波長の光を紫外線、長い波長の光を赤外線という。
また、それらの光を不可視光線という。
菅藤は可視光線を不可視光線に変換する゙術(すべ)"をもっている。
床に見えた穴は、その範囲だげ術(すべ)"をつかって見えなくしたのだろう。だから穴の上に立っても落ちたりしなかったのだ。
これは厄介な゙術(すべ)"である。菅藤の姿が見えないので攻撃ができない、それどころかどこから攻撃がくるのかわからいので防御すらもできない。
しかし、オレが見えないということは菅藤もオレが見えていないという事になる。今、オレの位置を変化させてしまえば菅藤は再度オレの位置を確認するために一度゙術(すべ)゙を解除するのではないだろうか。
だとしたらその時がオレの唯一の攻撃のチャンスになるのは間違いないだろう。
オレは重心を下げ、ゆっくりと後方へと移動をした。
………
『……何をこそこそとしているんだ?』
………!?
……ガスッ!!
耳元で菅藤の声が聞こえた。それと同時に菅藤の拳が容赦なくオレの腹部をえぐり込む。一時的に呼吸を止められたオレはなすすべなく地に両膝をつく。
どこからともなく菅藤の声がきこえる。
『馬鹿が!!動けばわからなくなるとでも思ったか!?
そんな見え見えの弱点をそのままにしている訳がないだろう。
オレはなぁ…音に敏感でなぁ、歩く音でどの距離にいるかわかるんだよ。
オレに弱点は無いんだよ…つまり、この後、お前を待ち受けるものはなぁ……』
菅藤はオレの目の前にゆっくりと姿を現した。
『"死゙だ』
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