第七章

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ようやく見せた男の顔は、目が不自然に大きくクリクリとした瞳、ラクダのようなマツゲにケンシ〇ウ並の眉毛をしていた。     顔…濃ッ!!     織田の特徴的な容姿にオレは思わず吹き出しそうになったが相手はおそらく強敵…。佐々木を吹き飛ばしのもこの男だろう。隙を見せたらこちらの命が危ない。   (……先手必勝か!?)   オレは両手に手刀をつくり攻撃の体勢に入った。少しでも隙を見つけたらすぐに攻撃出来るように重心を低く、少し前かがみに構える。   『戦う気はあるみたいだね。でも君じゃ勝てないよ…君じゃあオレの゙術(すべ)"には勝てない。゙菅藤"から君の゙術(すべ)"については聞いてるからね…』   オレの゙術(すべ)"を知っている?オレの゙術(すべ)"の事は佐々木と幸一しか知らないはず…ましてや敵が知っているはずがない。 オレが゙術(すべ)"を知ってから一度も人間の敵に遭遇していない…。   だったら゙術(すべ)"を知る前?そんな事有り得ない。゙術(すべ)"を知る前に゙術(すべ)"を使う事なんて…。   ………!!   『おい!!菅藤ってもしかして……』   『あらあら、集中力が無いですね。しかし今の君に話す必要は無い。』   織田がそう答えると同時に、いきなり目の前に何かが飛んできた。オレは慌ててその゙何か"を掴んだ。   バシン……!!   掴んだ瞬間、肩が外れそうなほどの衝撃を受けた。手にも鋭い表面的な痛みが走る。そして飛んできた物を確認してみると、それは意外な物であった。   『スーパーボール?』   物の正体はどこにでも売ってあるようなスーパーボールであった。もしかしてこれが織田の武器か? 織田はポケットからさらにもう一つスーパーボールを取り出した。     『今から死ぬ人間に何を話し手も同じでしょう?さぁ………』   織田は不自然に大きい目でオレを睨み付けて言った。           『死刑執行の時間です…!!』
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