chapter1 ‐プロローグ‐

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  「怖っ…!!何あの人、…なんで心が…」 春流という少女はその間顔をひきつらせながら、自分以外いない部屋で呟いた。 その呟きは母に聞こえたかは分からないが、聞こえたらまずいなと思ったので、春流は着替えを始める準備に取りかかる事にしたのであった………。 まず少女はクローゼットの中にあった制服を取り出した。 全体的に白でコーディネートされていて、とても可愛いらしい制服だ。 線が入っているのだが、そこは黒。 (今日はやっと、高校の入学式かぁ~。友達できるかな??出来ると良いなぁ) 少女はそう思いながら、服に袖を通していく。 そう、この少女の言葉から分かるように今日はこの少女の通う高校の入学式。 この物語の主人公である少女、桜川春流(サクラガワハル)は、華の女子高校生になるのである。 春流は着替えをしつつ、高校生活に思いを馳せていた。 だが春流は思い出した。 春流にとってはとても遠い存在だと思っていた人達と一緒の高校だと言うことに―… 「…あっ!そう言えば、私の行く高校、超お金持ちの人が行く学校だったー!!」 春流は思わず声に出してしまっているが、彼女はそれに気付いてはいない。 表情を見ると、泣いているような表情である。 そしてそのまま続けた。 「絶対次元が違うって!!…と言うかなんで私あの学校から入学許可書が届いたんだろ?今思えば…」  
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