・しの・

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で、就職するからって東京で一人暮しを始めた。 その頃、好きな女もでき告白を迷っていた ある日、夢の中で妹とよくいった公園で二人でベンチに座ってた。 「にーやんは、あの人好きなの?」 おかんが作ったドレス着てさ、妹が笑ってんの。 向こう側のベンチに俺の好きな人が座っていてそれを指差しなから 「うん」 って俺が答えると、 「大丈夫、しのがなんとかしたげる」 って笑ってた。 んでしばらく経ったある日さ、その女の人から告白された それから今に至るってわけで 結婚して、実家にしのとじいじの墓参りにいったとき墓前でさ 奥さんが言うんだよ 「そういえばね。不思議なことがあったの」 「なに?」 「あなたに告白する前にね、不思議な子にあったの。渋谷で買い物してたら、ちっちゃい女の子に声かけられたの 紺色のドレス着ていて…」 「でね、『おねーさんは、にーやんのこと好きですか?』って言われたの。『にーやんって誰?』って聞いたら『大丈夫ー、おねーさんは、にーやんのお嫁さんになる、にーやんもおねーさんの事好き』って言って、どっかに消えたの。でその子が居なくなった後に不思議とあなたの顔が浮かんだの」 「…しの…」 しか、思い当たるところは無い。そのことを奥さんに話すと笑って「まさかー」って 実家に戻って飾ってある妹の写真見て、 「この子!!」 って驚いていた。あぁ、しのが くっつけてくれたんだ。
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