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つくしの芽が出る頃
少女の心に小さな恋の芽がでました
それは大きく大きくなっていって
皆を幸せな気分にさせました
けれども恋の苗は花を咲かせる前に枯れてしまいそうです
それを見た皆は少女に幸せをもらった御礼に恋の苗を皆で大事に大事に育てました
大雨の日も台風の日も皆は片時も恋の苗から離れることはありませんでした
そして恋の苗は蕾へと成長して、少女一人に恋の蕾を任せました
少女はどんな花が咲くか心待ちにしました
けれども花はまだまだ咲く気配がありません
少女は悲しくて涙を流しました
すると隣町の少年が何も言わずハンカチと小さな小さな花をくれました
少女はすごく嬉しい気分になって
その小さな小さな花を眺め、こう思いました
小さくても色鮮やかで細かくて心の大きな花なのだろうな。と
私もそんな花を咲かせたいな。と
そして少女は隣町の少年にかぞえきれないくらいのありがとうを言い、もう一度恋の蕾を頑張って育てようと決めました
すると恋の蕾は
2人に似合う
小さくてすごく綺麗な桃色の花を身に着けていました
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