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「うちちょっとした会社をやってるんだけど…見合い話が絶えないんだよ最近。もしバレたら…その中の誰かと結婚させられることになったんだ」
今にも泣きそうな顔だ。
しかし、ふと私は思った。
「…じゃぁ、こんなことしなきゃよかったんじゃ…」
だって、引き受けなきゃこんなややこしいことにもならなかったんだもん。
その反論に対して、雅巳は言うと思ったといった顔をした。
「その代わりに、これで1年間過ごせたら会社を継ぐか継がないか自由にしていいことになったんだ。継ぐ事は構わないんだけど、今まで強制だったのがイヤだったからさ」
ふーん…まぁ、そういうのは個人の自由だけどね。
だか…だからといって…
これでも私は一応女だ。
忘れそうになるが。
それが付き合ってもいない男と一つ屋根のしたで暮らすのはなぁ…
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