それは…

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実際台所でしたことは作りかけの味噌汁を手直しして、完成させただけだ。 この家には食材というものがなかった。 「ごめん。なにもなかったよね。惣菜くらいしか最近買ってなくて…」 「いえ…。とりあえず、明日買い物してきますね」 そんなこんなで食事中は、なんとなく和やかに過ごせたが… いざそろそろ休もうといった時、お互いどこで寝ようかと少し気まずくなった。 「えっと…俺がそこのソファで寝るから、ベッド使って」 「え!いいですよ。私がソファで寝ます!」 しばらくそんなやり取りを繰り返したあと、雅巳が少し迷ったように口を開いた。
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