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私が本当に警戒すべき人物は運転手ではなく…私の後ろの席に座っていた乗客の男だったのだ。
運転手がうめき声を上げたり、急ブレーキをしていたのは私の後ろの男が刃物を私に刺すタイミングをはかっていたからだった。
運転手はバックミラー越しに私を見ていたのではなく、後ろの男が持っている刃物を見ていたのだった。
運転手は「このままでは危ない!!」と思い、偽物の定期だと変な言いがかりをつけて、私とその男を引き離すために演技したのだった。
見事に私はその演技に騙されてしまった…
でも、この運転手の機転がなければ、私は大惨劇にまきこまれていたであろう。
それ以来私はバスに乗っていない…。
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