欠けた月。

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…しばらくぶりに見るハルの顔。 少し…痩せたみたいだ。 『あたし…決めたよ。離婚届けにサインなんてしないから。あたしは…ハルと生きていきたい』 ハルが目を見開いた。 「どうしてだよ。…もう男じゃなくなったんだ。モモカの欲しがってた子供だってたぶん作れない。だったら誰か別のヤツと…」 ハルの瞳から涙がこぼれた。 「別のヤツと幸せに…」 『そんなの無理だよ』 ハルをそっと抱き締める… 優しく。 壊れやすい宝物みたいに。 『あたしハルじゃなきゃ一生誰ともセックスなんてできない』
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