一 日常と非日常

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 お前らはどうすると破龍が訊けば、安徳達はふふんと笑った。 「勿論、我々も参加させていただきますよ」 「そりゃもう断る理由はないよね」 「破龍さん、僕達も参加しても?」  良介らが聞くと破龍は快く了承した。 「当然だ。お前らもあのバカに巻き込まれたんだ。大歓迎さ」   破龍はじゃあ待ってるぞと一瞬で消えた。 「じゃあ、七時で」  そう言って皆は別れた。  七時。一向は進藤家に隣接されている槍道場に集まって、そこに用意されていた豪華絢爛な料理を眼の前に唖然としていた。それ以上に彼らが驚いたのが、料理を作った人物であった。 「何だよお前ら♪ 早く食わねぇと飯冷めちまうぞ♪」  両手の大皿に盛られた料理を持ちながら、ウキウキ上機嫌なエプロン姿の龍二がこの料理の大半を作ったらしい。 「・・・・・・貴方にしては意外な才能ですねぇ」 「何だよ、俺が料理得意じゃいけねぇのかよ♪」 「龍二スゴーイ♪」  達子はきゃっきゃきゃっか一人喜んでいた。流石に料理を持っていたので抱き着くことはなかった。 「コイツは昔っから料理は上手いからな」  龍一がやって来て彼の頭をポンっと叩いた。その横では、瑞穂が子供が親に甘える様に龍一の肩に顔を預けていた。 「ホレ、はよ食えよ♪」 「あぁ、うん」  どんなものかと試しに一品箸にとって口にいれたところ、あまりの旨さに「うめぇー!!」と叫ぶほど絶品だった。 「ふむ、確かにこれは美味い」  ぽっつり呟く龍彦に近づく人物がいた。 「龍彦さん。お久しぶりです」  その男の顔を見ると、龍彦はおぉと声をあげた。 「久しいな徳篤。龍造から聞いたぞ。お前、警視総監と警察庁長官を兼任してるんだってな。凄いじゃないか」  龍彦がそう言うと、安徳の父佐々木徳篤警視総監兼警察庁長官は謙遜した。暫く昔話に花を咲かせていると、そこに泰平の父後藤晶泰(ごとうあきやす)や達子の母神戸達江(かんべたえ)がそれぞれ挨拶に来て、話に加わっていった。  更に別の所では、四聖の朱雀、玄武、白虎や泰平の式神である大内左馬介政義(おおうちさまのすけまさやす)と九条前関白近江守為憲(くじょうさきのかんぱくおうみのかみためのり)や足利義輝、良介の式神菊地志摩守滿就(きくちしまのかみみつなり)、紅龍と伏龍、龍造の破龍、龍彦の黄龍、瑞穂の澪龍が談笑していた。
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