我輩はヌコである。

3/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
痛い。おしりが。何かに刺された。 痛い痛い。背中にも刺された。 でも動けない。 「なんとか大丈夫とは思います。 でも、もしかするかもしれません。 よくすぐに連れてこられましたね。 あと何時間か遅ければ死んでいましたよ。 あの、動物売りの人は管理が 無茶苦茶だから、以前も連れてこられて 手遅れで死んだ犬や猫もいました。」 「そうですか・・。先生。 どうか死なせないでください。」 「もちろん、寝ないで管理しますから、 まかせてください。」 「ありがとうございます。」 さっきの女性だ。先生? 我輩の担当医かな。 寝ないで管理か、ごくろうさん。 なんか、少しだけだが気分がいい。 さっきの刺された刺激で、 目がさえたか?いや、元気になる 薬を注射したんだな。 にゃろめ、なかなかやりおる。 体調あげあげだぞ。 からだは、まだ動かないが、 なんとなく目は見える。 お、美人なナースがいる。 「先生、それでは失礼いたします。」 え、帰るのか。おいおい、 このおっさんだけかよ。まあ、いいや、 動けないことだし。 寝るとするか。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!