第一章

6/9
前へ
/46ページ
次へ
それからロイドばリゾットとみそおでんを作った。 コレットの要望通りピーマンを小さめに切り、少量にしたがそれでもコレットは「にぎゃい」と舌を少し出しながら言った。 だが、コレットはピーマンも残さず完食した。 長い間、ロイドの手料理を食べてきたので、残す事はほとんどなかった。 「ごちそうさま。美味しかった~。ロイドって本当に料理上手だよね」 コレットは胸の前で手を合わせながら言った。 「はは。ありがとな。美味しく食べてもらえると作ったかいがあるってもんだ」 ロイドは皿を片付けながら言った。 それから食器を洗い終えたロイドは暖炉の前のソファーに腰を下ろした。 するとコレットが隣にすっと座った。 「ねぇ、ロイド?ちょっと……外でお話しない?」 振り向くと、コレットは胸の前で軽く手を組み、ロイドの表情をうかがうような形で少し首を傾げながら言った。 コレットの顔は暖炉の熱のせいだろうか……少し赤くなっているようにロイドは見えた。 「ああ、いいぜ」 そう返事をすると立ち上がり、コレットと一緒に宿を出た。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

341人が本棚に入れています
本棚に追加