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「大丈夫か?」
ロイドが男の肩を揺すった。
「うっ……」
男は目を開けるとゆっくりと起き上がり周りを見回した。
「ここは?」
「宿ですよ。急に倒れたからびっくりしましたよ?」
「あなた方は?」
「人に名前を尋ねるときは、まず、自分から名乗るもんだぜ?」
ロイドお馴染みの台詞を口を尖らせながら言った。
コレットは馴れているのだろうか、“もう…”といった表情でロイドを見ていた。
「失礼……私はアビシオンと申します」
「オレはロイド。そっちがコレットだ」
コレットは微笑んでみせた。
「あんなところで何をやってたんだ?」
「私はある物を集めている途中でした。」
「ある物ってなんだ?」
「“闇の装備品”をご存知ですか?」
「闇の装備品?」
「それは魔将ネビリムによって使用されていたと言われている呪われた武器のことです」
アビシオンは鞘から剣を抜いた。
「うっ…」
その途端、ロイドとコレットはその剣に吸い込まれるような感覚を覚えた。
アビシオンはその剣を直ぐに鞘に戻した。
鞘に戻した後は今のが嘘のように何も感じない。
「この剣が闇の装備品─邪険ファフニール」
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