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「今のは何だったんですか?その剣に吸い込まれるような感じがしたんですけど」
「本当ですか!?」
アビシオンは驚いた表情をしている。
「それは闇の装備品による毒気です。この莢に納められている時は多少は大丈夫なのですが…やはり身に付けているとリスクが大きいようです」
「それでさっき倒れたのか?」
「…はい」
「そんな体に毒な物を何で集める必要があるんだ?」
「その質問が必ず来ると思ってました……私は魔を狩る一族の末裔。私の先祖がネビリムを封印し、魔の装備品をこの世界中にばらまきました。しかし何かが引き金となりネビリムの封印が弱まりつつあるのです。その引き金は判っていません。ですがこのままでは魔将ネビリムは復活し、この世界を暗黒の闇へと誘うでしょう。そうなる前に魔を狩る一族の末裔である私が何とかしなければならないのですが─見つけられたのはガオラキアの森にあったこの一つと私が持っていた魔剣ネビリムのみです」
そこまで話してアビシオンは俯いた。
「ねぇ、ロイド。助けてあげようよ」
コレットがロイドに近づいてきた。
「私たちもその闇の装備品ってのを集めるのを手伝ってあげようよ」
それを聞いてアビシオンは、はっとしていた。
「しかし─」
それを遮るようにロイドが言った。
「手伝ってやるよ。」
「いいのですか?」
「ああ。でもその毒気ってやつ何とかならないのか?」
「はい、この毒気と言うのは魔を狩る一族が手にしたときのみに発生するものであり……そして“魔の装備品を持っている人”にしか感じることは出来ません…この意味おわかりですか?」
「つまり─オレとコレットが魔の装備品を持ってるって事か!?」
「恐らくは…持っている武器を全て見せて頂けますか?」
ロイドとコレットは武器を全て見せた。
その中に─
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