第一章

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「う゛~寒いねぇ」 コレットは両腕をさすりながら言った。 「本当に寒みーな。でももうすぐフラノールにつくから、それまでは……ほらっ、これ使っていいから」 そう言いながら、ロイドはいつもしている、ダイクお手製の赤い手袋をコレットに差し出した。 「えっ、でも悪いよ。ロイドだって寒いでしょう?」 「俺は大丈夫だから。これ、旅に出るときに親父が作ってくれたんだ。すごく丈夫で温かいんだぜ?」 「そうなの?じゃあ、少し借りようかな。ありがとう、ロイド」 コレットは微笑みながそれを手にはめた。 「あ、本当だ。温かい。しかも意外と指動かしやすいんだね。流石ダイクさんだね」 「ああ。俺の自慢の親父だからな」 ロイドは誇らしげに言った。 「あ、ロイド!見えてきたよ!」 コレットはフラノールの町を指差しながら言った。 「これでやっと温まれるね」 コレットは安堵の表情を浮かべながら言った。
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