踏み入れた破壊

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  時は変わり、修学旅行当日     移動のバスの中で、皆は楽しくその時を過ごしていた       寝ている者、遊んでいる者、皆それぞれに楽しんでいた     「にしても、キオが来るなんてめっずらしー!」   絽榎が後部座席に向いて身を乗り出して声をあげる   丁度絽榎が向けていた視線の先には無愛想に座っている長髪の少年、キオがいた   不機嫌なのだろうか、無言で絽榎を睨む   絽榎はそれに怯むことなく笑顔のまま続けた   「キオって、あれだよねー。学校とかは殆ど来ないのに行事とかは来る子ーみたいなさ」   揚々と笑う絽榎に対し、苛ついたようにキオが答える   「別にお前と違って勉強はできんだよ。ケンカ売ってんのか?」   その一言に絽榎は、キオがいじめるーっ!と、隣に座っている夏乃に泣き付いた    
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