絶望の始まり

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  「どうした!?」   近衛がその場所についてすぐに黒領も走ってきた   「何があった?ファラ」   悲鳴をあげたのはどうやらファラのようだ   カタカタと小刻みに震えて地面に座り込んでいる   「ぁ…あれ…」   弱々しく言葉を紡ぎ出したファラの目は、涙を浮かべ、それでも一点を見つめてそらさなかった   指をさした先に黒領や他の生徒達が目を向けると         そこには、血だらけでぐったりとしているチコーリアの姿があった…     「…な……」   刃物で滅多刺しにでもされたのだろうか、その身体には無数の刺し傷があった   即死だったのだろうか チコーリアの目は虚ろで、地面を見据えていた   周りはどうやら物置らしく、沢山の道具が転がっていてより残忍さをかもし出していた…                       最初で最期の惨劇が始まった…    
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