101号心優しきチンピラ

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帰り道、ふと聞こえた声に 俺は耳をかたむけた。 『おかあさぁん…!うぁぁぁん!』 誰か泣いているようだ。 俺は反射的に声の主を探して 公園の中を走った。 「どうした、ガキ。」 見つけたのはひどく痩せて 小動物のように震えながら 泣く少年だった。 背中のランドセルで 小学生だと伺える。 「おい、何泣いてんだよ。」 俺はいつもよりは声を 優しくして(つもり)尋ねる。 「お、おかぁさんがっいないのー!」 すると少年はしゃっくり あげながらそう言った。 どうやら迷子のようだった。 「そうだったのか。とりあえず泣き止め!兄ちゃんがお前の母ちゃん見つけてやるから!」 「…ふぇぇん!うぁぁ!」 少年は泣き止まない。 俺はどうしたらいいか わからなくなって、 とりあえず頭を撫でてみた。 .
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