101号心優しきチンピラ

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「おら、男がぴーぴー泣くんじゃねぇよ!な。」 さらさらとした少年の 柔らかい髪をぎこちなく 撫でながらそう言うと、 少年は少し驚いた顔で 俺をじっと見つめていた。 その瞳にもう涙はなくて、 俺はふうと一息吐いた。 「泣き止んだな、じゃ一緒に交番行くか。きっと母ちゃんもお前を探してるよ。」 「…うん…。」 俺はその返事で頭から手を離し、 少年の手をそっと引いて 出来るだけゆっくり歩き出した。 控えめに付いてくる少年が 何だか可愛くて、 柄にもなく俺は微笑んだ。 端から見たら相当 気味が悪かったに違いない。 .
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