桃太郎

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田中達が門をくぐり内部に入ると長くて暗い洞窟(ドウクツ)がありました 「暗くて何も見えねぇな」 「余裕で見えますよ?」 「あぁ、君達はね。殆(ホト)んど夜行性だしね」 と言いながら田中は辺りを見回して明かりがないか調べました。すると 「ん、何か落ちてる」 門の近くに細長い物体が落ちていました 「懐中電灯?なぜに?てか、本当時代設定いつよ今」 俺も知らん。決めてねぇや。まぁ、俺の通ってる学校の学祭の演劇と同じ位っつーことで 「知るか!」 そんなこんなで懐中電灯を手に、田中達は先に進んでいきました 「大分歩いたな」 「ん、何だあの明かりは」 羽死の言う方向を見るとそこに少し明かりが見えました 「誰かいるんでしょうか」 「まさか鬼?」 「せやったら好都合や!ぶっ飛ばし行くで」 「うむ、また拙者が奇襲を仕掛けようか?」 「いや、今度は正面突破で大暴れしようと思う」 「分かりました」 「それじゃあ1、2、3で行きましょう」 「あぁ、なら行くぜよ」 「1、2、3!」 田中達は明かりに向かって走り出しました 「ウォォォォォォォォォ!」 「覚悟ぉぉぉぉぉぉぉ!」 明かりの中には本当に鬼がいました 50匹近くは 「て、数多っ!」 「どうするんですか!?」 「ちっ、こんな所で使いたくなかったが 全員附(フ)せろ!」 そう言うと田中はどこから出したのか手榴弾(シュリュウダン)のピンを外し、鬼に向かって投げました 「果てろ」 「ちょっ、おい、こら!んな某マフィアアニメのキャラみたいに決めんな ってギャァァァァァァァァァァァァァァァァ!」 「よし」 鬼達がいた空洞は崩れ去りました 「あの~、そんなのあるんなら何でもっと早く使わなかったんですか?」 「理由は簡単」 田中が言うと 『侵入者警報、侵入者警報、第二ブロック封鎖します』 「こうなるから」 「あぁ、じゃあ次にする事は」 「うん」 頷きながら田中は伸脚(シンキャク)をしていました 「さて、そろそろ」 「やはり、そうか」 「じゃあ皆一緒に」 「逃げろ!」 田中達は来たときの10倍近いスピードで走りました
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