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帰り道,華楠はおとなしく自転車の後ろに乗せられていた。
「お前…なんで風邪引いてること言わなかったの?」
『うぇ?うわッ!そ,それは……あっ,ほら馬鹿は風邪引かないって言うじゃない?だから,違うかな-なんて……』
急に話しかけられて驚いたのか,自転車から落ちそうになりながら答えた。
「お前ほんと馬鹿だろ。馬鹿が風邪引かないのは気づきもしないからなんだぞ。お前ならそんくらい気づくだろうが」
『ごもっともです………』
しゅん,としてると泉は盛大なため息をついた。
「華楠さ,少しは自分を大丈夫にしなよ。それでなくてもお前は無茶しまくりなんだから。心配してる奴もいるってこと覚えとけ」
『ごめ「ごめんって言うくらいなら早く治して練習来いよ?みんな心配してんだからな」
看病くらいならしてやるからよ,と泉は顔を赤くして言った。
『ぅん……………ありがと,泉』
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