降り掛る災難編

3/9
前へ
/20ページ
次へ
12:30 京に近付いたせいもあってか、風変わりした店も沢山出ている。 ……あの壺は一体何に使う物なんだろう 「珍しい物が溢れてるね…何も買わなくて良いのかい?」 「京に着く前に銭を遣う事もなかろう。祭では思う存分、散財させてもらおうぞ」 そう言って秀吉は薄く笑んだ。 僕は緩む頬を元に戻そうと必死だった。 「さて、そろそろ何処かに入るか?」 「丁度昼時だし、祭の話も聞けるかもしれないね。そうしよう」 12:40 先程の二の舞(顔見知りに遭遇)は避けたいから、なるべく質素な店を探すことにした。 と言っても僕達には馬がいるし、目立たない且つ馬を留めておける店も中々無い。 そういう理由で暫く歩きながら、入る店を検討している時だった。 「…何だろう、あの人だかりは」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

145人が本棚に入れています
本棚に追加