奇妙な縁(えにし)編

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ミシッバキバキィ!! 「おお!?待て待て忠勝!ツノが当たっておるぞツノが!!」 「………!!」 騒々しい破壊音を立てて登場した、戦国最強を唱われる本田忠勝。 その背後に隠れてしまって声しか届かないのは、恐らく主の徳川家康だろう。 本田の兜が引っ掛かって、見事に暖簾と屋根を突き破っている。 幸い、僕たちの存在には気付いていないようだ。 軽く机に身を伏せる。(秀吉はあまり意味が無い) 「戦でない時にまで出会ってしまうなんて…どうする?秀吉」 「様子を見る。戦闘の意思が無ければ闘わぬのが一番だ」 「しかし相手は本田だ。先手を取らなくても大丈夫かい?」 「ここで戦えば民草まで巻き込む。此処が我の領地でなくとも、それだけは避けたいのだ」 「っ秀吉…君って人はどこまで素晴らしいんだ…!」 感極まって涙が溢れそうになった時だった。 「!!おっおめぇら、何でこんな所におるのだ!!!」 家康くんがこちらを向いて叫んだ。 秀吉は三十五個目の饅頭を頬張っていた。
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