片恋。

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するといつの間にいたのか、突然後ろから悠介が囃し立ててきた。 「お熱いねぇ!若い二人は!おい、お前ら!くっついたのは俺のお陰なんだからな!感謝しろよ!あーあ、廊下で堂々イチャつくバカップルの誕生だ!」 そこで僕らは初めて、そこが学校の廊下だということを思いだし、顔を見合わせて赤面してしまった。 よく見ると、廊下にいる人はおろか、教室の窓から身を乗り出して見物している人までいる。 だからとりあえず僕は彼女を腕の中から解放し、彼女と向きあうように立った。そして、彼女に恋して以来、一番言いたかった言葉を、僕は言った。 ……ついに、言えたんだ。 「おはよう、愛里。これからよろしく」 その瞬間、周りから拍手や歓声が沸き起こり、彼女がそれに応えるように眩しく笑ってこう言った。 「おはよう、秋人。こちらこそ」
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